利用価値
アノコと「友達」でいることの利用価値。
私にとって、ただの情報収入源でしかない。
愛しいあの人とアノコの情報・・・それを手に入れるためだけの只それだけ。、
私の愛しい人は、アノコの愛しい人でもあって。
だからアノコとあの人の情報が欲しくて居た堪れなくなって
いつも声をかけてしまうんだ。
「最近どう?あの人とメールとかしてるの?」
こういう時だけ、他の誰よりも仲のいいふりをする。
ちょうどこの頃、アノコは部活の仲間に嫌われた。
勿論、私も嫌いだ。
だけどあの人との情報が欲しくて、喋りかけてしまう。
あの人とどんなメールをしてるのか、どんな話をしてるのか、二人の進展があったのか・・・
知らないうちに発展してるととても怖い。
アノコといるのに、プラスなんかない。
部活の皆からも非難される。
「ってかいい加減離れなよ」って、離れて堪るか。
私が今までどれだけ我慢したか、知らないはずないでしょ?
アノコはうちらのエース。
皆がアノコと話してるとき、私は一人であの人を好きでいた。
私が後から好きになったもんだから、皆に云えなくてずっと辛かった。
アノコがふとした理由で皆から嫌われた時、
私は「絶対に利用してやる」そう思ったんだ。
これがアノコと「友達」でいる理由。
「友達」という関係の利用価値。
私にとってのアノコは、それだけの存在。
性格悪いなんて、いくらでも罵ってもらって構わない。
本当のことだから。
でも少しだけ考えてみて?
彼方にだって、「アノコ」の利用価値はあるでしょ?